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エコプロ2018 注目した展示 日本製紙 紙化ソリューション、東洋紡PEFフィルム等(2019.1.7)

エコプロ2018が、12月6日~8日 東京ビッグサイトで開催された。

2018年は、使い捨てプラスチックなどの「海洋ゴミ」、「マイクロプラスチック」問題が大きくクローズアップされた。「脱プラ」という大きな動きが起こった年であったが、プラスチックの代替素材の展示が注目を集めていた。特に代替素材の最有力の製紙関係企業ブースは活況を呈していた。

日本製紙グループは、2018年8月、「紙化ソリューション推進室」を新設、同社グループが有する「紙」に関する技術・知見の蓄積などを最大限活用し、一層高まると思われる「紙化」のさまざまなニーズに柔軟に対応する部門を立ち上げた。2017年秋に発売された紙なのに酸素・香りを通さない、内容物の食品などの劣化を防ぐバリアフィルム包装材「シールドプラス」は、100%木質素材からなる基材にバリア塗工層を付与し誕生。この関連製品を中心に展示、「紙でできることは紙で」を合言葉に新製品の開発を推進し、ラインアップを拡充していくという。

王子グループはバイオエタノールの製造技術を応用し、木材から糖類グルコースをつくる技術を開発、生分解する性質を併せ持つバイオマスプラスチックのポリ乳酸を製造。これをパルプと複合化し成型加工した製品を展示した。これまでポリ乳酸はトウモロコシやサトウキビなどの可食原料から製造されているが、非可食原料からつくることで食料とのバッティングを回避できる。また、パルプの複合化により、耐熱性、射出成型時間の短縮が期待される。自社あるいは提携によるプラスチック開発を視野に入れるという。

東洋紡はPEFフィルム開発についての情報を発信した。PEF(ポリエチレンフラノエート)は、PETに比べ酸素透過性は10分の1、水蒸気は2分の1と内容物の製品寿命を延ばすバリア性が高く、100%植物由来の次世代バイオ樹脂として期待される。残念ながら試作品の展示はなかったが、開発部によると、同社は原料のフランジカルボン酸(FDCA)の供給を受け、同社でそれを重合し、フィルム化開発中。販売は三井物産が行う予定だが、本格販売は2023年以降となる模様で、それに向けたサンプル提供などの時期は検討中という。

大学ブースで目に留まったのが、関東学院大 藻類代謝生理学研究室のバイオ燃料を目指した脂質アルケノンに関する研究だ。世界で5種のハプト藻でしか合成できないという超長鎖脂質アルケノンに着目し、その1種を用いてよりオイル生産に適した有用突然変異株の創出を行っている。アルケノンは燃料利用として、酸化耐性があり、常温で固体なので輸送が容易、水素付加反応により石油と同等な炭化水を生成可能であることが上げられる。航空機のバイオ燃料化に向けた取り組みが活発化する中、工業生産化に発展させられるかが課題だ。(画像は実験室風景より)

インドネシアのBALIISMは、「BAMBOO STRAW」を展示した。プラスチックストローの提供を止める動きが広がる中、紙やステンレス製ストローが使われ始めているが、製造過程で多くのエネルギーを発生させることも指摘されている。同製品はインドネシア産の竹をカットし、内外の表面を整える作業を終えたのち、 沸騰消毒をするのみ。インドネシアの竹は日本の竹と比べ肉厚で高い強度、耐久性を持っており、洗って乾かせば6ヶ月程度使用できるという。計画伐採地区でとれた竹のみを使い、周囲の自然破壊をすることはないという。同製品を清潔に持ち運ぶことができる「専用ストローケース(試作品)」も初公開した。

2019-01-07 | Posted in G&Bレポート, ニュース |