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三井化学、ベーシック&グリーン・マテリアルズ事業で、提携・統合・再編に向け分社化検討へ(2025.5)
三井化学㈱は、この度、石油化学事業を主体とするベーシック&グリーン・マテリアルズ事業(B&GM)について、より強靭な事業構造に転換しグリーン化を推進するため、他社との提携推進及び統合・再編に向けて、分社化の検討を開始すると発表した。
<分社化検討の背景>
同社グループでは、成長領域は同社の強みが活かせる差別化分野を中心にM&A・提携を含む積極的な資源投下・新事業開発により高成長・高収益のグローバル・スペシャリティケミカル事業を、B&GMは再構築・高機能化・グリーン化により、日本の産業を支える強靭なグリーンケミカル事業を目指して取り組んでいる。
B&GMは、サプライチェーンの川上においては石油精製等エネルギーの安定化、川下においては自動車・半導体等他産業へのエッセンシャル素材の供給を通じ、日本の産業競争力・経済安全保障・カーボンニュートラル等の面で重要な役割を持つ事業領域である。
一方、B&GMを取り巻く事業環境は、海外での大型プラント新増設が続く一方、国内では人口減少等に伴う需要漸減等により、厳しい収益状況にあり、今後数年間この状況が継続する見通しである。現在、ナフサクラッカーのダウンサイジング、フェノールやポリオレフィンを始めとした誘導品の再構築・高機能化等に取り組んでいるものの、更なる構造改善を進める必要がある。
B&GMが、国際競争力を持ち、かつ日本の産業を支える強靭なグリーンケミカル事業として自走していくには、同じ事業・方向性を有する他社と提携を推進し、さらには経営資源を統合することにより、人財・技術・競争力・事業基盤等の面で、ともに強靭な事業体を実現して行く必要があると判断した。
<分社化検討の内容>
1)事業の範囲
現在のB&GMの次の事業をベースに、今後詳細を検討していく。 →フェノール事業/インダストリアルケミカルズ事業/サステナブル・フィードストックス事業/ライセンス事業/プライムポリマー、ポリウレタン事業
2)目指す姿
他社との提携を推進し、さらには統合・再編により、自走できる強靭な事業体となり、かつ日本を代表するベーシック&グリーンマテリアルカンパニーへ転換し、次の目標の実現を目指す。
・グリーンケミカルの推進
・高機能化によるお客様のニーズ、人々の暮らしへの貢献
・海外輸入品に対抗できる競争力・製品開発力の強化
・経済安全保障等への貢献
詳しくは、→https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2025/2025_0530_1/index.htm