研究情報
IHI、CO2と水素によるSAFの合成技術でシンガポール研究機関と共同研究開始(2022.9)
㈱IHIは、シンガポール科学技術研究庁傘下の研究機関であるISCE²( 化学・エネルギー・環境サステナビリティ研究所:Institute of Sustainability for Chemicals, Energy and Environment)と、SAF(持続可能な航空燃料)の合成技術にかかる共同研究を開始したと発表した。
今回の共同研究では、同社と ISCE²が保有する触媒技術を活用して、CO2と水素からSAF の原料となる液体炭化水素を効率良く合成できる技術の開発を行う。SAF製造の要素技術となる触媒の開発をISCE²との共同研究で加速し、触媒開発とともに重要な反応器やプロセス開発は、IHIが主として行う。
同社はISCE²の前身であるICESとメタネーション触媒の共同研究・開発に取り組んできた。この関係を継続して、現在はCO2を原料とした低級オレフィン合成技術の共同研究を進める。ISCE²とは2022年から、同様の目的でジョイントセンターを設立、CO2を原料としたSAFの普及・拡大をリードすべく同センターを活用して、世界の潜在パートナーと協働していく計画だ。
同社はSAFの一種である微細藻類由来のジェット燃料の開発も行っており、2020年5月に同燃料での航空用代替ジェット燃料に関する国際規格認証を取得、2021年には国内定期便への供給、デモフライトを成功させた。CO2有価物転換の技術開発を一層加速させていく考えだ。
詳しくは、→https://www.ihi.co.jp/ihi/all_news/2022/technology/1198033_3481.html 関連情報→https://www.a-star.edu.sg/News/a-star-news/press-releases/news/press-releases/a-star-sets-up-new-research-institute-to-support-singapore-s-sustainability-goals