研究情報

ユーグレナ社とC4U社、国産ゲノム編集技術CRISPR-Cas3でユーグレナの品種改良に成功。ゲノム編集株を迅速に産業利用へ(2025.4)

 株ユーグレナおよびC4U㈱(大阪府吹田市)は、2023年5月より、「ユーグレナにおけるCRISPR-Cas3法でのゲノム編集技術応用」に関する共同研究を実施してきた。この度、本研究の成果として、CRISPR-Cas3法を用いたユーグレナのゲノム編集に成功したと発表した。 これにより、ユーグレナのゲノム編集株をより迅速に産業利用へと展開することが可能となった。

 これまで、ユーグレナのゲノム編集には、海外で確立されたゲノム編集技術であるCRISPR-Cas9およびCRISPR-Cpf1が使用されてきた。しかし、これらの技術の基本特許を巡る特許紛争により、真の特許権者が不明確となっており、不透明な特許料や許諾条件が生産株の実用化の障害となっている。この点において、権利関係が明確な他のゲノム編集技術を利用することで、その許諾条件が明確となり、製品化への道筋が整えられることが期待される。
 数あるゲノム編集技術の中でも、特にC4U社が再実施権付独占許諾権を有するCRISPR-Cas3法は、CRISPR-Cas9法と類似した技術的特徴を持ちながら(図1)、ビジネス面も考え併せユーグレナにおいて機能する可能性が高いと考えられた。
 本研究では、ユーグレナに対してCRISPR-Cas3法を用いたゲノム編集を2つの遺伝子に適用し、この手法が汎用的に利用可能であることの実証を目的とした。

図1 CRISPR-Cas9法とCRISPR-Cas3法の違い

                                                                              詳しくは、→https://www.euglena.jp/news/20250417-1/                                          関連情報→https://www.crispr4u.jp/crisprcas3/

2025-04-20 | Posted in 研究情報 |