研究情報

東北大等の研究G、ナノプラスチックの生体影響の調査用モデル試料作製。ポリプロピレンを分解(2023.10)

 東北大学、東京医科歯科大学、芝浦工業大学の共同研究グループは、ケミカルリサイクルのために開発された手法である高温・高圧酸化分解を利用した方法により、汎用プラスチックのひとつであるポリプロピレンを分解・劣化が進んだナノプラスチックのモデルの作製に成功した。さらに、ヒト培養細胞を用いた実験によりナノプラスチックモデルの濃度が高くなると、細胞膜が傷つけられ、細胞死が誘導されることがわかったと発表した。 

 近年、マイクロプラスチックから分解・劣化がさらに進んだナノプラスチックが生体に及ぼす影響が懸念されている。その理解、研究のために分解・劣化したナノプラスチックモデルが必要とされているが、その作製方法はこれまで十分に検討されていなかった。本成果により、ナノプラスチックの生体影響について理解が進む可能性がある。さらにポリプロピレン以外のプラスチックに本手法を用いることにより、様々な種類の分解・劣化ナノプラスチックによる生体影響評価での活用が期待される。

詳しくは、→https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/10/press20231027-01-plastic.html

2023-10-28 | Posted in 研究情報 |