トピックス,エネルギー編

日本郵船G・日本油化工業、バイオディーゼル燃料向け酸化防止剤を開発。劣化速度が約半分、日本企業で初(2025.5)

  化学技術関連の研究開発や化学製品の開発・製造・販売を行う日本郵船グループ会社の日本油化工業㈱は8月10日から、日本企業で初となる船舶向けバイオディーゼル燃料用酸化防止剤「BioxiGuard(バイオキシガード)」を販売する。

 バイオ燃料は穀物や廃食油をはじめとした多様な原材料から生成され、海運業界の低・脱炭素化に寄与するため、海運業界で注目されている。しかし、バイオ燃料は従来の石油燃料に比べて酸素と反応しやすい不飽和脂肪酸を多く含み、酸化しやすい特徴がある。酸化劣化したバイオ燃料は、酸性物質やスラッジの発生、発熱量の低下による燃費の悪化を引き起こすため、酸化劣化の防止が重要である。

 バイオキシガードは、日本郵船運航船が使用したバイオ燃料の性状分析などをもとに、日本油化工業が開発した。バイオ燃料へ添加することで、酸化安定性を向上させ、酸化劣化の進行を遅らせる。また、燃料の酸化劣化によるトラブル(金属腐食やストレーナ閉塞、清浄機汚損)を防止し、発熱量の低下に伴う燃費の悪化防止に寄与する。

 日本油化工業の研究所で行われた実験では、本製品を添加することで、添加しない時と比べて、バイオ燃料の劣化速度が約半減した。(500分の1添加時)

詳しくは、→https://www.nyk.com/news/2025/20250521_01.html

2025-05-23 | Posted in エネルギー編, トピックス |