研究情報
住友ゴムや東北大等、低燃費タイヤ用素材・バイオポリマー合成~天然ゴムを酵素で品種改良(2022.10)
住友ゴム工業㈱は、東北大学、金沢大学、埼玉大学らと共同で、低燃費タイヤの開発につながるバイオポリマーの合成に成功したと発表した。当研究グループは、独自に開発した改変トマト由来酵素を触媒とすることで、ポリマーの先頭モノマーを選択できることを発見した。この発見を基に、今回合成したバイオポリマーにはタイヤ性能向上に有効な先頭モノマーを使用している。今後研究を進めることで2040年代を目標にさらなる低燃費タイヤを開発したい考えだ。
本研究グループは、鎖長に影響を及ぼす天然ゴム合成酵素の重要部位を特定し、その重要部位をトマト由来酵素に組み込んだ改変トマト由来酵素を用いて、自然界には存在しないバイオポリマーの合成に成功してきた。
このたび、改変トマト由来酵素の研究を進めたことで、トマト由来酵素が用いる先頭モノマーの選択性が弱くなり、本来の先頭モノマー以外のモノマーでも合成可能であることを発見した。さらに、この特性を利用することで、先頭モノマーを選択した全く新しいバイオポリマーを合成することに成功した。
詳しくは、→https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2022/sri/2022_071.html ※低燃費タイヤについて(日本自動車タイヤ協会Webサイトより) →https://www.jatma.or.jp/environment_recycle/index.html
2022-11-05 | Posted in 研究情報 |