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「令和3年度 水産白書」閣議決定。水産物輸出額30%増、コロナ落ち込み回復。  (2022.6)

 「令和3年度 水産白書」が閣議決定されたと、6月3日、農林水産省は発表した。
今回の白書では、「新たな水産基本計画」及び「新型コロナウイルス感染症による水産業への影響と対応」を特集として取り上げている。また、日本の水産業をめぐる動きや国際情勢のほか、水産基本計画に新たに盛り込まれた「海業(うみぎょう)」による漁村の活性化に向けた取組等を紹介している。国内の魚介類の消費低迷とは逆に、世界では、健康志向の追い風もあり、魚介類の消費量が増加傾向。水産物の輸出額は約3割増となり、コロナ感染拡大の落ち込みから回復したとしている。

 特集で取り上げられた水産基本計画とは、水産基本法に基づき水産施策を推進するための指針として、平成14年以降、5年ごとに見直されている。過去の水産基本計画を概観した上で、漁業者の減少・高齢化、海洋環境の変化、新型コロナウイルス感染症、燃油高騰をはじめとした様々な情勢を踏まえて、本年3月に新たな水産基本計画がまとめられた。

 第3章の水産資源及び漁場環境を巡る動きでは、2020年9月、新たな資源管理システムの構築のため、「新たな資源管理の推進に向けたロードマップ」が決定・公表された。現在、漁業者をはじめとする関係者の理解と協力を得た上で、行程を着実に実施している。ロードマップでは、2030年度に漁獲量を444万tまで回復させることを目標とし、2023年度までに、1)資源評価対象魚種を200種程度に拡大、2)漁獲量ベースで8割をTAC(漁獲可能量制度)管理、3)TAC魚種を主な漁獲対象とする大臣許可漁業にIQ(漁獲割当て)による管理を原則導入、4)自主的な資源管理(資源管理計画)を新漁業法に基づく資源管理協定に移行、としている。今後は、気候変動による海洋変化、人口増やウクライナ情勢による食料問題などの影響も受けていくものと思われ、注目していきたい。

 漁場環境を巡る動きの中では、藻場・干潟の保全と再生、漁場環境の改善の推進、気候変動による影響とブルーカーボンなどの対策、海洋におけるプラスチックごみの問題も取り上げられた。

令和3年度水産白書について、詳しくは、→https://www.jfa.maff.go.jp/j/kikaku/wpaper/index.html

2022-06-13 | Posted in ニュース |