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設立50周年WWFジャパン  「バイオマス発電は本当に推進すべきか」意見発表 (2021.9)

 国内外で環境保全活動に取り組むWWFジャパンは、2021年9月22日、設立50周年を、WWFインターナショナルは設立60周年を迎えたと発表した。WWFは設立後、危機にある自然や野生生物の保全に取り組みしながら、現在の環境保全の基礎となる「サステナブル(持続可能)」な社会の在り方を打ち出し、その実現を推し進めてきている。人と自然が共存できる未来を目指し、これからも共に歩んでいきたいと発信した。

 また、遡るが7月14日、WWFジャパンは、「バイオマス発電は本当に推進すべきか」欧州委員会の報告を受けて と題した意見の発信を行った。

 日本では固定価格買取制度(FiT法)により、再生可能エネルギーの活用が促進されているが、その対象の一つである、燃料が必要となるバイオマス発電については、温室効果ガス(GHG)排出が本当に抑えられているのかなど、さまざまな懸念が指摘されている。そうした中、2021年1月に、EUは初めて「森林バイオマスはカーボンニュートラルではない」ということを認める趣旨の報告書を発表した。そもそも燃料を大量に使用するバイオマス発電を、温暖化対策として拡大推進していくべきなのか? ライフサイクルGHGの算定や持続可能性基準の検討が進められている日本でも、見直していく必要があると発信した。

https://www.wwf.or.jp/activities/opinion/4668.html

参照関連情報

1) European Commission Joint Research Center Publications Repository
The use of woody biomass for energy production in the EU

2)Woodwell Climate Research Center 
Letter Regarding Use of Forests for Bioenergy

※2)の書簡は、米国ミズーリ州セントルイス、ミズーリ植物学会名誉会長、米国科学推進協会前会長のピーター・レーブン氏によってバイデン大統領、フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長、ミシェル欧州理事会議長、菅総理大臣等に送られた。概要は次の通り。      

 近年では、バイオマス燃料のために樹木全体を切り倒す、または幹材の大部分を転用するという動きが見られ、結果として森林に固定されるはずだった炭素が放出されている。このような伐採は、炭素排出量の大きな初期増加を引き起こし、結果として「炭素債務」が発生する。炭素債務は、引き続きバイオマス燃料のためにより多くの樹木が伐採されることで増え続ける。森林の再生や化石燃料からの移行によって、この債務はいずれ清算可能かもしれないが、木々の再生には時間がかかり、世界の気候変動の解決には間に合わない。木材の燃料利用は、数十年から数世紀に渡り温暖化を進行させると数多くの研究が示している。 

2021-09-24 | Posted in ニュース |