ニュース情報/政策関連

食料・農業・農村基本法の改正法が成立。ウクライナ侵攻や気候変動背景に食料安全保障強化(2024.5)

 ロシアによるウクライナ侵攻や気候変動などを背景に、食料安全保障の強化などを盛り込んだ、農政の憲法とも言われる食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案が、5月29日の参議院本会議で賛成多数で可決・成立した。改正法は、法律の基本理念に「食料安全保障の確保」を新たに加え、農産物や農業資材の安定的な輸入を図るほか、スマート技術を活用した生産性の向上などに取り組むことが盛り込まれている。

坂本農林水産大臣は会見で次のように述べた。

 食料・農業・農村基本法については、令和4年9月に検証・見直しに向けた検討に着手して以降、約2年にわたり関係者の精力的かつ集中的な御議論をいただいてきました。特に、国会では、与野党で今後の農政のあるべき姿について、大切な御議論をいただき、衆・参の農林水産委員会では、参考人質疑や地方公聴会、現地視察に加え、合計47時間45分の対政府質疑をいただくなど、大変充実した審議をいただき、29日に成立に至りました。
  これまでの間の関係各位の御尽力に対し、改めて、心から感謝と敬意を表したいと思います。ただ、基本法は理念法でありますので、成立して終わりではありません。今後、基本法の理念の実現に向けて、これまでいただいた御意見等も受け止めつつ、施策の具体化に取り組んでまいります。 骨太(の方針)については、現在さまざまな協議を行っているところです。

詳しくは、→https://www.maff.go.jp/j/law/bill/213/index.html                            →https://www.maff.go.jp/j/press-conf/240531.html

 また、5月31日、「令和5年度 食料・農業・農村白書」が閣議決定された。今回の白書では、農政の憲法とも言われる食料・農業・農村基本法の制定から四半世紀が経過する中で検証が行われたことを踏まえ、「食料・農業・農村基本法の検証・見直し」を特集のテーマとしている。この白書を通じて、日本の食料・農業・農村に対する国民の関心と理解が一層深まることを目指している。

詳しくは、→https://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/kihyo04/240531.html

 

2024-06-01 | Posted in ニュース情報/政策関連 |