研究情報

東工大研究G、半分天然、半分人工の固体光合成材料開発。CO2還元酵素を触媒化する結晶 (2023.7)

 東京工業大学の研究グループは、細胞内タンパク質結晶化反応を用いて、CO2還元活性を有するギ酸脱水素酵素(FDH)と光増感剤であるエオシン(EY)の両方を組み込んだハイブリッド固体触媒の合成に成功した。
 自然界に存在する酵素は、温和な環境下でも目的の反応を効率よく触媒する分子であり、近年の環境問題や地球温暖化の解決策の1つとして注目されている。また天然酵素など複数の機能性分子をタンパク質結晶にカプセル化した固体触媒には多くの応用が期待される。しかしこれまでのカプセル化では、単純な触媒反応を行う酵素に限られていた。
 今回の研究では、細胞内タンパク質結晶化を応用した手法によって、CO2還元酵素FDHを内包したタンパク質結晶を効率的に合成することに成功した。このFDHを内包した複合結晶は、複雑な精製プロセスを必要とせず、容易に単離できる。またFDHを内包した複合結晶は再生利用可能で、熱的にも安定である。さらにこの結晶に光捕集分子であるEYを組み込むことで、天然分子と人工分子を組み込んだハイブリッド固体触媒を実現した。この研究成果は、天然分子と人工分子を融合させた設計戦略により、人工光合成を実現する安定性の高い環境低負荷型の固体触媒の合成が可能であることを示している。

詳しくは、→https://www.titech.ac.jp/news/2023/067205

 

2023-07-28 | Posted in 研究情報 |