研究情報

積水ハウスと琉球大発シンク・ネイチャー、生物多様性のネットゲインと算出方法標準化へ、共同推進(2023.7)

 積水ハウス㈱と琉球大学発スタートアップの㈱シンク・ネイチャー(沖縄県那覇市)は、2030 年のネイチャー・ポジティブの実現に向けて、積水ハウスの生物多様性の取り組み「5本の樹」計画やシンク・ネイチャーの生物多様性ビッグデータ、A Iを活用して、「生物多様性の純増(ネットゲイン)と算出方法の標準化」を目指し、共同で推進する連携協定を7月1日に締結した。

 近年、世界中で生物多様性の保全・再生への動きが加速している。このような社会の動きに先立ち、積水ハウスは2001年から都市の住宅地に地域の在来樹種を中心に植栽し、緑のネットワークを作ることで、生物多様性保全・再生を推進する「5 本の樹」計画に取り組んでいる。この効果を琉球大学理学部久保田研究室及び㈱シンク・ネイチャーと共同検証し、世界初の都市の生物多様性の定量評価の仕組みを「ネイチャー・ポジティブ方法論」として2021年に公開した。
 生物多様性保全活動の促進につながる本方法論を発展させ、今回は住宅地への植樹等の緑化を通じた「生物多様性ネットゲイン」とその算出方法の標準化を推進する。「生物多様性ネットゲイン」とは、住宅地や開発地における生物多様性保全に留まらず、生物多様性の回復に向け生物多様性を増やすこと。取り組みとしては、「生物多様性ネットゲイン」につながる住宅建設に関する新たな商品・サービス、ビジネスモデル、その他の実現アイデアの創出および啓発活動を行う。例えば、今後の住宅建設予定地における植栽提案において、「生物多様性ネットゲイン」を最大化できる植栽の樹種・本数のシミュレーション提案ツールの導入を2024年の春頃に検討している。算出にあたっては、「5本の樹」計画やシンク・ネイチャーの生物多様性ビッグデータ、A Iの活用をしていく考えだ。

詳しくは、→https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/topics_2023/20230727/
 

2023-07-28 | Posted in 研究情報 |