トピックス,マテリアル他編

王子HDグループ推進のパームヤシ空果房(EFB)パルプ混抄段ボール原紙、 インドネシアのユニ・チャーム製品の梱包用段ボール箱に(2025.6)

 王子ホールディングス㈱は、パームヤシ空果房(くうかぼう)(EFB)を原料とするEFBパルプ混抄(こんしょう)段ボール原紙が、ユニ・チャーム㈱のインドネシア法人PT. UNI-CHARM INDONESIAの生理用品の梱包用段ボール原紙として採用されたと発表した。本製品に梱包されたユニ・チャーム製品が、6月5日の世界環境デーに合わせた現地の新商品発表会で展示された後、インドネシア限定で発売される予定。

 パーム果実からパームオイルが生産される過程で、パームヤシ空果房(EFB)とパームヤシ殻(PKS)が副産物として排出される。PKSはバイオマス燃料としての活用が進む一方、EFBは水分・灰分・塩分を多く含むため腐敗しやすく、その輸送効率の低さから大部分は未利用のまま廃棄されている。土壌汚染やメタンガス発生といった環境負荷が懸念されており、その有効利用は長年の課題とされてきた。

 こうした課題に対し、王子ホールディングスはマレーシアのグループ会社であるGSPP社を通じ、ユニ・チャームと共同で検討を進め、EFBから抽出した繊維(パルプ)を古紙パルプに混ぜることでEFBパルプ混抄段ボール原紙を製造、同じくインドネシアのグループ会社であるPT. Oji Sinar Mas Packagingで段ボール箱に加工、アップサイクルに取り組んだ。なお、この混抄原紙は通常の段ボール原紙と同等レベルの品質・強度を持っていることを確認している。

 王子ホールディングスは引き続き、様々な廃棄物の有効活用を通じ、環境負荷の低減に取り組んでいく考えだ。

詳しくは、→https://www.ojiholdings.co.jp/news/?itemid=2194&dispmid=1199

 

2025-06-11 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |