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蘭・Avantium、Bottle Collectiveと提携し高性能ファイバーボトル開発へ。PEF利用でバリア性能と持続可能性向上(2025.5)
2025年5月19日、再生可能かつ循環型ポリマー素材のリーディングカンパニーであるオランダのAvantium NVは、Bottle Collectiveとの提携すると発表した。この提携は、ドライモールドファイバー(DMF)技術を用いたファイバーボトルの製造を目的としている。Avantiumの革新的な植物由来ポリマーPEF(ポリエチレンフラノエート)は、ドライモールドファイバーボトルのプロセスに統合され、ボトルのバリア性能と持続可能性を向上させる。
Bottle Collectiveは、世界的なイノベーションおよび変革コンサルティング会社であるPA Consultingと、独自のドライモールドファイバー製造プロセスを開発するスウェーデンの研究開発および知的財産会社PulPacによって2023年に設立された。PulPacのドライモールドファイバー技術は、再生可能なパルプとセルロース資源を使用し、低コストで高性能な繊維ベースのパッケージを製造する。このプロセスは、プラスチックや従来の湿式成形オプションよりもCO2排出量が少なく、製造にはほとんど水を使用しない。2024年には、革新的で持続可能な硬質パッケージソリューションの世界的プロバイダーであるLogoPlasteがBottle Collectiveのメンバーに参加した。LogoPlasteは射出成形とブロー成形を専門としている。Bottle Collectiveはすでに最初の機能プロトタイプを開発しており、Diageo、Opella、Haleonなどの世界有数のブランドパートナーもBottle Collectiveに参加し、ファイバーボトルの開発と拡張を続けている。
Avantiumは、Bottle CollectiveにPEF(ポリエチレン繊維)を提供し、ファイバーボトルの射出成形およびブロー成形ライナーの製造に使用する。PEFは100%植物由来で、完全にリサイクル可能なポリマーであり、優れたバリア性を備えているため、持続可能な包装ソリューションに最適な素材である。持続可能な包装の利点に加え、AvantiumのPEFは優れたバリア性を備え、包装された飲料の風味と発泡性を保護し、保存期間の延長にもつながる。また、PEFは従来のプラスチックよりも機械的強度が高いため、包装の薄型化が可能になり、必要な材料の量を削減することができる。