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中国石化/Sinopec、中国初の年100万t規模CCUSプロジェクト基地が齐鲁勝利油田に完成。(2022.2)

 中国石油化工股集団有限公司 (Sinopec:シノペック)は、中国初の大規模CCUS(炭素回収、利用、貯留)プロジェクトとして齐鲁勝利(Qilu-Shengli)油田のCCUS基地を完成させたと発表した。これは、年間100万トンの炭素排出量を削減し、900 万本近くの植林、60 万台のエコノミーカーの排出に相当する。

 中国最大のCCUS 基地では、今後15年間で296万5000 トンの石油生産が行われると推定されている。これは、2030 年までに炭素排出量のピークに達し、2060 年までにカーボンニュートラルを達成するという「デュアル カーボン」目標の達成に向けて国家が推進する中で、中国が大規模なCCUSを開発し、中国の炭素排出削減能力を高める「人工炭素循環」モデルを構築する上では非常に重要だ。
 プロジェクト基地の建設は2021 年7月に開始され、Sinopec 齐鲁でのCO2回収と、勝利油田のCO2置換および貯蔵の2 つの部分で構成されている。Sinopec 齐鲁で回収されたCO2は、グリーン輸送によって置換と貯蔵のために勝利油田に輸送され、地下に貯留し、石油を増進するために利用される。超臨界CO2が原油と混合しやすいという原理を適用して、油田に10のガス注入ステーションを建設し、近くの73の井戸にCO2を注入して、原油の流動性を高め、パイプラインを使い石油の回収を促進している。
 シノペックは、CCUS の研究開発と建設を早期に開始し、独自のCCUS技術システムを開発した。これは、原油回収の増進と炭素排出の削減において優れた結果を達成しており、一部の回収技術は、国内で主導的地位にあり、世界でも先進的なレベルにある。

詳しくは、→http://www.sinopecgroup.com/group/en/Sinopecnews/20220130/news_20220130_467995626111.shtml

 

2022-02-05 | Posted in トピックス |