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ちとせG、マレーシアで世界最大規模の藻類生産設備の稼働開始。「MATSURI」プロジェクトで用途開発推進(2023.3)
ちとせグループは、マレーシア サラワク州にて建設を進めてきた世界最大規模の5haの藻類生産設備「CHITOSE Carbon Capture Central(C4)」が完成し、稼働を開始したと発表した。ちとせは、C4にてSAF等の製造に向けた藻類の長期大規模培養技術の確立を行なうと同時に、藻類の幅広い用途開発を進めていく。
尚、C4はちとせグループの中核企業であるちとせ研究所が、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業として建設したもの。
ちとせは、藻類基点の新産業を構築するプロジェクト「MATSURI」にて、光合成を活用した藻類の生産(独立栄養方式)を通じカーボンニュートラル実現を推進すると同時に、パートナー企業間で連携して事業開発を行い、燃料をはじめプラスチックや食品、化粧品など人々の生活を支える藻類製品を社会に普及させる取り組みを進めている。今回完成したC4は、効率的な藻類の生産とその大規模化を叶える藻類生産設備。C4では、隣接する火力発電所から出る排気ガス中のCO2を活用してSAF等の製造に向けた長期大規模藻類生産の実証試験を開始しているが、これは、産業分野から排出される排ガス中のCO2を活用した藻類生産の実証として世界最大となる。C4では、700トン/年のCO2を固定しながら350トン/年の藻類バイオマス(乾燥重量)を生産することを目標としており、今後はC4で生産した藻類バイオマスを原料とした化成品や化粧品、燃料、飼料、食品などの幅広い用途開発を実施する。
ちとせは藻類の生産規模を2,000haまで拡大する計画があり、現在この計画に向けた資金調達を進めている。2000ha規模での藻類生産において、様々な製品の原料として300円/kg以下の生産コストで14万トン/年(乾燥重量)の藻類バイオマスを供給できる体制を確立する。なお、将来的には世界のとうもろこしの生産面積の1/20に値する1000万ha規模にて、60円/kg以下の生産コストで7億トン/年(乾燥重量)の藻類生産を実現し、カーボンニュートラルで真に持続可能な社会づくりに貢献していく考えだ。なお、開所式を4月4日、開所披露会を5月10日に実施の予定。
詳しくは、→https://chitose-bio.com/jp/news/5124/ 関連情報→https://greenproduction.co.jp/archives/5907