トピックス,エネルギー編
European Energy社と三井物産、デンマーク・カッソーのe-メタノール施設を稼働。商業規模で世界初(2025.5)
2025年5月13日– European Energy社のデンマークのオーベンローにあるカッソーe-メタノール施設が正式に開設され、オフテイカーにe-メタノールを供給を始めた。
この施設は、European Energy社が開発し、三井物産と共同で運営しており、Kassø MidCo ApS傘下のSolar Park Kassø ApS が所有しており、European Energy社が51%、三井物産が49%の株式を保有している。
カッソーのe-メタノール施設は、APモラー・マースク、レゴグループ、ノボノルディスクといった業界リーダー企業にe-メタノールを供給している。これらの企業は、低炭素ソリューションの導入という共通の目標を持っている。
カッソー工場は、e-メタノールを商業規模で生産する世界初の施設である。年間42,000トンの生産能力を誇り、再生可能エネルギーのみで稼働している。
北欧最大の太陽光発電所(304MW)であるカッソー太陽光発電所に隣接するこの施設は、大規模な再生可能エネルギー発電とCO2回収・利用を統合している。カッソーのe-メタノール施設は、バイオマス由来のCO2と敷地内で生産されるグリーン水素を組み合わせることで、化石燃料由来の製品と比較して最大97%のカーボンフットプリントを削減したe-メタノールを製造している。
このプロジェクトは、電化が困難なセクターの直接的な脱炭素化を支援することを目的としている。APモラー・マールスクは、カッソーで生産されたe-メタノールを、世界初のメタノール燃料コンテナ船「ローラ・マースク」の燃料として使用する。この施設で生産されるe-メタノールは、従来化石燃料由来のメタノールが標準であった産業プロセスにも使用される。その用途の一つがプラスチックで、メーカーは安全性と品質基準を維持しながら、より持続可能な素材の採用を目指している。レゴグループとノボノルディスクもカッソー産e-メタノールの供給元であり、特定の製品の製造において化石燃料由来のメタノールの代替としてe-メタノールを使用している。
詳しくは、→https://europeanenergy.com/2025/05/13/kasso-e-methanol-facility-officially-inaugurated/