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東京都、一般廃棄物を原料としたSAF製造のFS調査を公募。東京23区清掃一部事務組合と連携(2024.4)
東京都は、都内の一般廃棄物等を原料としたSAF事業化の実現可能性調査(FS調査)を実施できる事業者を公募し、東京二十三区清掃一部事務組合と共に、採択した事業者の調査に協力していくこととしたと発表した。
羽田空港を有する東京都は、飛行機が、国内外の交流や都民生活、経済活動など、都市の活力を生み出す重要な部分を支えている。そのため、都は、航空分野の脱炭素化に積極的に貢献していく必要がある。
現在、航空業界では、2050年カーボンニュートラルの目標に向け、脱炭素化の取組が加速しており、持続可能な航空燃料(SAF)は、様々な原料から製造可能で、かつ、現在の航空機にそのまま使用可能なことから、脱炭素化の切り札とされている。一方で、安定的な原料の調達等が課題となっている。
<公募の要件>
次の全ての要件を満たす事業の提案を公募する。
(1)都内の一般廃棄物からSAF製造を検討するものであること。
原則、都内の一般廃棄物を対象とするが、SAF製造に当たって必要となる一般廃棄物の性状や量、事業採算等を確保できない場合は、事前に都と協議の上、都内外の産業廃棄物を含めた検討も可能とする。
また、製造するSAFは、SAF規格(ASTM D7566等)の認証取得や既存ジェット燃料の温室効果ガス排出量と比較して削減効果が見込めるものであり、将来の事業化規模を技術的に実現できるSAF技術(HEFA技術、ガス化・FT合成技術、ATJ技術、微細藻類技術やそれらの技術と同等もしくは同等以上と判断される技術)であること。
(2)将来のSAF事業化を見据えた規模で検討するものであること。
原則、SAF事業化を見据えた量産プラント規模(廃棄物の受け入れ規模50トン/日以上)で検討するが、実証プラント規模(廃棄物の受け入れ規模50トン/日未満)の設置可能性について検討することも可能とする。なお、量産及び実証プラントの設置場所は、都内に限定しない。
(3)SAF製造に関する技術や知見等を有する事業者であること。
応募者単独で、一般廃棄物からSAF製造まで検討できない場合は、必要となる技術や知見等を有する事業者(ATJ技術を有する事業者等)と共同で検討を行うことも可能とする。
都の負担額は、1事業当たり2,500万円まで(補助率2分の1以内)、都が設置する(外部委員を含む委員で構成する)審査委員会で、厳正に提案内容を審査した上で、選定を行う。選定件数は、3件程度の予定。
詳しくは、→https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2024/04/04/12.html