研究情報

ブラジル・サンパウロ大等研究G、開発した新酵母株で複合糖から第2世代エタノール生成実証(2024.3)

 ブラジル・サンパウロ大学、カンピナス州立大学(ユニキャンプ)、米国・イリノイ州、英国・バース州立大学の研究者グループは、開発された酵母、 Saccharomyces cerevisiae.の遺伝子組み換え株は、同様の工業条件で、サトウキビ作付面積を増やすことなく第二世代エタノール(2G)の国内生産を最大60%最適化できる可能性を実証した。学術誌「Scientific Reports」に掲載された内容によると、イノベーションによりコストの一部が削減される可能性もある。 この研究は、Fapesp の支援を受けて、共同研究者によって実施された。

 毎年、サトウキビ農園と農産業加工により、リグニン、セルロース、ヘミセルロースで構成される有機物の残留物であるリグノセルロース系バイオマスが何百万トンも生成される。現在、このバイオマスは発電のための燃焼のみを目的としているが、一般的なエタノール製造プロセスからの廃棄物を使用しているため、世界で最もCO2排出量が低い燃料の1つと考えられているが、2Gエタノールの製造の原料としても使用できる。

 しかし、リグノセルロース系バイオマスの使用には課題がある。リグノセルロース系バイオマスは複合糖であるため、伝統的なエタノール生産に使用される微生物である酵母Saccharomyces cerevisiae.によっては、自然に代謝されない。 2G燃料の製造中には、高温高圧による追加の前処理ステップと、糖を分解して発酵に利用できるようにする酵素による加水分解ステップを実行する必要がある。その工程を経てエタノールへの変換が可能になる。

詳しくは、→https://jornal.usp.br/ciencias/cepa-de-levedura-criada-na-usp-produz-etanol-de-segunda-geracao-a-partir-de-acucares-complexos/

2024-03-10 | Posted in 研究情報 |