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関西電力、舞鶴発電所バイオマス燃料供給設備火災の調査結果と対策発表。燃料の発酵・酸化~発火の仕組み認識不足(2024.1)
関西電力㈱は、舞鶴発電所(京都府舞鶴市、1、2号機合計出力180万キロワット)の バイオマス燃料供給設備において、3月14日発生した火災について調査結果と再発防止対策を12月26日、発表した。
同社は4月3日、「舞鶴発電所バイオマス設備火災事故対策検討会」を設置し、火災の原因究明と再発防止対策の具体化・推進を行ってきた。本件について、バイオマスサイロ内に残った燃料の搬出後に同社および 関係機関による現場確認を行い、同社の検討会において、発生経緯および 原因、再発防止対策を以下の通りとりまとめた。
●発生経緯:バイオマスサイロ内にある燃料の一部が、発酵・酸化により発熱し、酸化の進行により発生した可燃性ガスが、サイロ内および燃料をボイラへ運搬する設備内に滞留した。その後、発熱が進んだサイロ内の燃料が運搬用の コンベアに払い出された際に自然発火し、可燃性ガスに引火して火災に至った。
●原因: 同社は、バイオマスサイロ内に温度計や可燃性ガス濃度計等を設置し、 発熱の予兆を監視するとともに、これらが異常値を感知した際に使用する 燃焼防止の窒素封入設備や水噴霧消火設備を備え、防火対策を図っていた。 本件は、バイオマス燃料が発酵・酸化により発熱・発火に至るメカニズムの認識不足により、燃料の管理方法が不適切であったこと、燃料の監視精度 および防火対策の運用ルールが不十分であったことが原因であると考えている。
●再発防止対策:今回検証した発生経緯と原因を踏まえ、バイオマス燃料の管理方法を見直し、監視設備の増設および防火対策の運用ルールの改訂を行う。
詳しくは、→https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20231226_2j.pdf 関連情報→https://greenproduction.co.jp/archives/11985