トピックス,エネルギー編
成田空港でスイートソルガム栽培し、バイオエタノール製造へ。SAFの地産地消の取り組み。(2025.10)
成田国際空港㈱は、「サステナブルNRT2050」を策定し、成田空港から排出されるCO2の削減することで脱炭素化をはじめとした持続可能な社会の実現を目指している。特に、排出量が大きい航空機からの削減を図るため、持続可能な航空燃料SAFの導入を推進している。同社では、SAF導入促進の取り組みとして、SAFの原料となる「スイートソルガム」を成田空港周辺の騒音対策用地で栽培し、バイオエタノールを製造する SAFの地産地消に向けた実証実験(千葉県補助事業)を行っている。
SAFの製造には、現在主に廃食油などが検討されているが、2030年以降、SAF需要の増加に伴い、今後新たなSAF原料の必要性が高まっている。スイートソルガムは、茎に糖を蓄積するさとうきびのような作物が、温帯エリアの本州でも生育可能であり、搾汁液からSAFの原料の一つであるバイオエタノールを製造することが可能である。今回、地産地消の取り組みの一歩として名古屋大学が育種開発した超大型スイートソルガム品種「炎龍」を栽培している。今後は、成田空港周辺市町や関係者と連携しながら、継続して取り組みを進めていく。将来的には、スイートソルガムの栽培を拡大し、SAFの製造から使用までを地域内で完結させる地産地消モデルを構築することで、脱炭素と農業振興を目指す考えだ。
詳しくは、→https://www.narita-airport.jp/files/edc42009fb2b4f4382b009e63578e6c2e9b79a71c7ba12e341e92815134e0dc1