研究情報

阪大と大和ハウス研究G、高変換率のバイオメタノール合成法開発。従来の6倍の変換率実現(2025.3)

 大阪大学と大和ハウス工業㈱の共同研究グループは、常温・常圧下で、バイオガスに含まれるメタンガスからバイオメタノールを高い変換率で合成する方法を開発したと発表した。

 大阪大学大久保教授らの研究グループは、2017年に世界で初めて常温・常圧で空気とメタンガスからメタノールを作り出すことに成功している。さらに、2022年より、燃料そのものの脱炭素化を目指して、大和ハウス工業と共同でカーボンニュートラル燃料の合成に関する研究を進めてきた。

 今回開発した合成法は、再生可能な生物資源由来のバイオガスに含まれるメタンガスを原料として、これまでの6倍の変換率を実現するバイオメタノール合成法である。反応溶媒としてパーフルオロアルケニルエーテルを使用することで、2017年に開発した変換技術によるメタノール変換率(14%)を大きく上回る89%の変換率を達成した。

 従来の工業的な合成法で使用される一般的な原料である天然ガスなどの化石資源ではなく、バイオガスに含まれるメタンガスを用いることで、原料の脱炭素化を図る。あわせて、常温・常圧の条件下での安定的な合成を実現することで、投入エネルギーの削減が可能となり、合成時の省エネ化も実現した。

従来の合成法との比較イメージ

詳しくは、→https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2025/20250311_1

 

2025-03-24 | Posted in 研究情報 |