研究情報
スズキと静大、マイクロプラ判別技術の共同研究開始。タンパク質のプラ吸着・着色特性利用(2023.9)
スズキ㈱は、国立大学法人静岡大学とタンパク質のプラスチックへの吸着特性を活かしたマイクロプラスチックの判別技術に関する共同研究契約を締結したと発表した。
スズキは、「スズキクリーンオーシャンプロジェクト」の一環として、船外機に搭載可能なマイクロプラスチック回収装置(MPC)を開発し、2022年7月より一部機種へ標準搭載し販売を開始している。MPCで回収された物質を分析し、商品力向上に向けた開発も継続している。回収物には、マイクロプラスチックの他に砂や木くず、微小な海洋生物なども含まれ、手作業と目視による分別には経験やスキルを要します。また、国内外のモニタリングポイントで回収物を分析せず、本社で分析しており、効率改善が課題となっている。
静岡大学は、微生物が持つ酵素やタンパク質を活用する研究に強みを持ち、その領域として、タンパク質の吸着特性についての知見がある。スズキのマリン技術センターの担当が、この研究や知見に興味を持ったことがきっかけで、今回の共同研究につながった。
本研究で使用するタンパク質はプラスチックに吸着し、着色させるという特性がある。また、タンパク質とプラスチックの組み合わせにより色も違いがでる。この特性を活かし、MPCで回収したマイクロプラスチックにタンパク質を吸着、着色させることで、正確かつ短時間でプラスチックの特定および同種類の判別が可能となります。また、画像認識により、国内外のモニタリングポイントからもデータ入手が容易となり、タイムリーな開発につながると考える。
詳しくは、→https://www.suzuki.co.jp/release/d/2023/0911/
2023-09-14 | Posted in 研究情報 |