トピックス,エネルギー編

豊田自動織機、アンモニア単一燃料のエンジン開発。デンヨーと発電機への搭載に向け協業(2025.12)

 ㈱豊田自動織機は、ガソリンやLPG(液化石油ガス)に代わり、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを単一燃料とするエンジンを開発したと発表した。この成果をもとに、 デンヨー㈱製発電機への搭載に向けて両社で共同開発に着手し、2027年度中の実証開始をめざす。

 アンモニアは肥料や化成品の原料としてすでに広く使われており、生産・運搬・貯蔵などの技術やサプライチェーンが確立されているため、入手・利用しやすい点が特徴である。炭素を含まないので、燃焼時にCO2を排出しない比較的コストの安い脱炭素燃料として、今後の利用拡大が期待されている。一方で、単体では燃えにくい性質があるため、アンモニアのみを燃料とするエンジンを開発する上での課題となっている。

 豊田自動織機は次世代燃料としての将来性に着目し、10年ほど前からアンモニアのみで動作するエンジンの開発を始め、難燃性燃料であるアンモニアから触媒反応で可燃性の水素を取り出し燃焼補助剤とすることで、アンモニアを燃えやすくする燃料改質技術の実現に取り組んできた。今回、共同開発に着手する発電機向けアンモニアエンジンは既存の同社製ガスエンジンをベースに改良したもので、 同社などが確立した基本構造を採用している。
 今後、発電機での利用に適した性能や信頼性を確保するための開発を行った上で、デンヨー製 発電機に豊田自動織機のアンモニアエンジンを搭載し、適合性などの評価を経て本格実証を進める計画である。

【アンモニアエンジンと燃焼機構の概要】

詳しくは、→https://www.toyota-shokki.co.jp/news/2025/12/17/008906/index.html

2025-12-18 | Posted in エネルギー編, トピックス |