トピックス,マテリアル他編

日本製紙のCNF、静岡県富士市の米粉麺のリニューアルに採用。保形性や強度向上(2025.6)

 日本製紙㈱は、静岡県富士市商工会女性部が販売している富士市の米を用いた米粉麺「富士山ひらら」のリニューアル品の商品開発に協力してきた。この度、リニューアルに際し、同社のセルロースナノファイバー(CNF)”cellenpia(セレンピア)”が採用された。

 米粉はグルテンがないため、小麦粉に比べまとまりにくい特徴があり、リニューアル前の米粉麺も調理する際に麺が切れやすいなどの難しさがあった。そこで、同社富士革新素材研究所の知見を活かし、増粘剤として”cellenpia(セレンピア)”などを添加し、配合量や添加物の組み合わせを検討することで、リニューアルに向けた課題解決の一助となった。

<CNF添加効果による、リニューアルした「富士山ひらら」の新しい特徴>

●保形性が向上したことで、茹でた後のひらら麺の調理がしやすくなり、麺が切れにくくなったため、これまでは冷水で締めた麺の利用が一般的だったのに対し、煮込み麺や焼うどん風、パスタなど他メニューへの応用が容易となった。                                                ●コシを出すことができ食感が向上したことで、「もちもち」とした歯ごたえ、「つるつる」の口あたり・喉越しの向上につながった。                                           ●乾燥防止や強度が付与されたため、冷凍した際の麺の割れやちぎれの防止につながった。

【食品添加用CNFの実例】

 CNFは木の繊維をナノレベルまでほぐした植物由来の素材であり、食品に添加することで、懸濁安定性、乳化安定性、気泡安定性、保水性、保形性といったさまざまな機能を有しており、幅広い製品の品質安定化が可能。これまでも、パンや和菓子等の各種食品に採用され、しっとり感の維持や賞味期限を延ばす効果が認められている。

詳しくは、→https://www.nipponpapergroup.com/news/year/2025/news250606005914.html

 

2025-06-12 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |