トピックス,マテリアル他編

竹中工務店、建物外構の緑地の樹木種類・配置を最適化するシミュレーション技術を開発。(2025.1)

 ㈱竹中工務店は、建物外構の環境性能を向上させる新たな技術として、樹木の種類や配置を最適化することにより、敷地内の緑地に良好な暑熱・風環境や緑豊かな景観を効率的にデザインするシミュレーション技術「Optree(オプツリー)」を開発し、「朝日生命国立社宅計画〈あさひの杜国立〉」に初適用したと発表した。

 樹木には屋外の暑熱環境・強風の緩和、景観の改善など、環境性能を高める重要な効果があり、適切な配置計画によるランドスケープデザインが快適な空間作りの鍵となる。
 これまでは、設計者が考えた数個の緑地デザイン案に対して環境シミュレーション(温度、風、日照などの環境状態を予測する技術)を行い、その中から最適案を選ぶため、検討できる範囲が限られていた。
 今回開発したOptreeは、環境シミュレーションと最適化技術を組み合わせることで、敷地形状やコストなどのさまざまな制約条件のもと、環境性能の優れた案を効率的に見つけ出すことができるシミュレーション技術。緑地のデザインでは、木々の配置パターンだけでも膨大な組み合わせが考えられるが、この技術では環境性能の良い案を優先的に評価していくため、全体の1%未満の検討数で最適な案を導き出すことができる。
 これにより、従来の設計手法と比べて100倍の速度でシミュレーションし、膨大なデータの中から最適解を精緻に分析することで、お客様の求める環境性能を実現する理想的なランドスケープを創造する。

<技術の概要>
Optreeは、以下の3つのステップを繰り返して最適な樹木配置を見つけ出す。

①樹木配置モデル生成:木の大きさや植える場所を設定して3Dモデルを生成
②環境シミュレーション:温熱・風・景観などへの効果をコンピューターで計算
③最適化アルゴリズム:良い結果が出たパターンをもとに、「最適化アルゴリズム」を用いて樹木配置を効率的に改良(①にもどる)
初期モデルとなる樹木配置を設定した後、コンピューターが自動的にこのプロセスを繰り返すことで、環境性能が最適な樹木配置を効率的に見つけ出す。

Optreeのシミュレーション概要

詳しくは、→https://www.takenaka.co.jp/news/2025/01/02/

 

2025-01-26 | Posted in トピックス, マテリアル他編 |