研究情報
理研、筑波大共同研究G、エタノールがトマトの高温耐性を高めることを発見。農作物の高温ストレス強化(2024.2)
理化学研究所(理研)と筑波大学の共同研究グループは、トマトへのエタノールの投与により、高温ストレス耐性が強化されることを発見した。本研究成果は、農作物の高温耐性を強化する技術の開発に貢献すると期待できる。
今回、共同研究グループは、トマトの幼植物体に、安価で入手しやすいエタノールを投与した後、高温ストレス環境下に置いた。その結果、高温ストレス後の生存率が向上することおよび高温ストレスによる果実の生育ダメージが低減することを見いだした。遺伝子発現や代謝産物の量的変化を網羅的に解析したところ、エタノールの投与によって、1)LEAと呼ばれるストレス応答性遺伝子の発現量が増加すること、2)グルコースやフルクトースなどの糖類が蓄積すること、3)増加すると生体にとって有害である活性酸素種の除去に関わる遺伝子の発現量が増加することが明らかになった。これらの作用機序により高温ストレス耐性が向上する可能性が示唆された。
詳しくは、→https://www.riken.jp/press/2024/20240219_1/index.html
2024-02-20 | Posted in 研究情報 |