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日立造船、合成メタンの天然ガス自動車での代替利用を確認。環境省実証事業で清掃工場導入の可能性(2024.2)
日立造船㈱は、清掃工場(ごみ焼却施設)から排出されるCO2を用いて、メタネーション反応によって合成メタンを生産し、天然ガス自動車の燃料として利用するための検討を、いすゞ自動車㈱の協力を得て行い、このほど、この合成メタンが既存の天然ガス燃料の代替となりうる結果を得たと発表した。
本検討は、環境省の「二酸化炭素の資源化を通じた炭素循環社会モデル構築促進事業委託業務(清掃工場から回収した二酸化炭素の資源化による炭素循環モデルの構築実証事業)」において行ったもので、この事業は、エックス都市研究所を共同実施者として2018年から取り組んでいるものであり、2023年12月末をもって終了した。日立造船は、同委託事業において、2022年度までに清掃工場(神奈川県小田原市「環境事業センター」)から排出されるCO2を用いて125 Nm3/hの合成メタンを生産する実証試験を行った。実際に稼働中の清掃工場から合成メタンを製造する取り組みは、世界で初めて。 2023年度は、実証試験で得られたCO2転換率やメタン濃度などのデータを活用し、天然ガス自動車の燃料として利用する場合の排出ガス成分、エンジン出力、燃費等の考察・試験を行うとともに、清掃工場への導入モデルの検討などを行った。 排出ガス成分、エンジン出力、燃費等の考察のための試験では、いすゞ自動車のガスエンジン「6UV1-TCN」を使用し、合成メタンを模擬したガスをエンジンに供給・稼働させることで実施した。その結果、合成メタン中のメタン濃度が約96%以上であれば、既存の国内天然ガス自動車の燃料として利用できる事が確認できた。また、メタン濃度が約82%以上であれば、燃料性状が不安定な海外市場向けの車両に採用実績があるエンジン制御方法を用いる事で利用できる事が確認できた。
詳しくは、→https://www.hitachizosen.co.jp/newsroom/news/assets/pdf/FY2023-85.pdf