研究情報

アルヌール、鹿児島県山川町で鹿児島産「カギケノリ」培養株を用いた養殖に向け海洋実験(2023.12)

 ㈱アルヌール(東京都渋谷区)は、鹿児島県の漁業協同組合である山川町漁業協同組合、神戸大学とともに、鹿児島県山川町の海にて「カギケノリ」培養株の海洋養殖に向けた実験を開始したと発表した。牛のゲップ由来メタン抑制効果のある海藻の「カギケノリ」だが、天然の「カギケノリ」だけでは到底量が足りないため、アルヌールでは海洋と陸上の両側面で日本初の「カギケノリ」養殖を目指し技術開発を行っている。

 同社では既に養殖の種苗生産用に向けた培養株の確立に成功しており、この度鹿児島県山川町の海域において実験を開始し、養殖の条件や方法の有効性を検証していく考えだ。今回の実験結果をもとに、年明けからも海洋でのさらなる最適な養殖条件の検証を行っていき、段階的な規模の拡大を目指す。2024年にはカギケノリの飼料添加物の申請も行っていく予定。

 「カギケノリ」は紅藻類という海藻の一種で日本を含む太平洋熱帯海域に生息しており、畜産が盛んなオーストラリアでは「カギケノリ」を牛の飼料に約0.2%混ぜて与えることで、牛の消化過程で発生するメタンガスを最大98%減少させることが確認されている。

詳しくは、→https://ssl4.eir-parts.net/doc/3840/ir_material2/219449/00.pdf

2023-12-10 | Posted in 研究情報 |