研究情報

双日等6者G、水素細菌によるCO2とH2を原料とする革新的なものづくり技術の開発開始。NEDO支援事業で(2023.8)

 双日㈱、電力中央研究所、Green Earth Institute㈱、DIC㈱、東レ㈱、㈱ダイセルは、NEDOが公募した「グリーンイノベーション基金事業/バイオものづくり技術によるCO2を直接原料としたカーボンリサイクルの推進」に、「水素細菌によるCO2とH2を原料とする革新的なものづくり技術の開発」のテーマを共同で提案し、実施予定先として採択され、このたびNEDOと契約を締結した。

 本事業は、CO2とH2から様々な化成品や飼料原料を生産するための技術開発に取り組むもの。CO2を直接原料として物質生産するバイオプロセスは、世界で商用化事例のない新たなものづくり技術であり、カーボンニュートラル社会の実現に向けた選択肢の一つとして期待されている。

 開発対象とする水素細菌は、CO2の固定化速度が最も速い微生物の一種とされている。その高いCO2固定化能を活かしつつ遺伝子組換えを施すことで、有用な化成品を高効率で生産する菌株を創製する。生産される化成品は、プラスチック、インクや塗料、繊維、化粧品など、身の回りの様々な用途に使われる原料となる。さらに、化成品の生産プロセスにより副生される菌体の残渣は、近年需要が高まりつつある、飼料の代替タンパク源等へ利用することで、事業の脱炭素価値を一層高めるとともに、食料問題の解決にも寄与する。菌体の開発と並行して、段階的なスケールアップによる実証試験を行い、安全性と効率性の高いガス培養手法を確立するとともに、CO2の削減効果を適切に計測し、製品に環境価値を付与する。

詳しくは、→https://www.sojitz.com/jp/news/2023/08/20230804.php

2023-08-07 | Posted in 研究情報 |