研究情報
東工大研究G、室温でCO2をメタノールへ変換できる触媒を創製。 金属間化合物の新材料(2023.4)
東京工業大学の研究グループは、低温での二酸化炭素水素化反応を促進するPd(パラジウム)Mo(モリブデン)金属間化合物触媒を開発し、0.9 MPaと25 ℃という温和な条件でのメタノール合成を実現したと発表した。
メタノールは化学工業における基幹物質として、ファインケミカルの原料や燃料添加剤などに用いられており、エネルギーキャリアとしても期待されている。一方で近年は、温室効果ガスであるCO2をメタノールに変換する触媒プロセスがカーボンニュートラルの観点から注目を集めている。このプロセス向けの触媒は、簡便な合成法や、高い化学的安定性、CO2の低温での活性化促進、生成物の容易な分離等の条件を満たすことが望ましいが、その全てを満たす理想的な材料はこれまで報告されてこなかった。今回の研究で合成した、金属間化合物である触媒は、酸化物前駆体のアンモニア処理により簡便に合成でき、大気下・反応雰囲気下で優れた耐久性を示した。さらに、Pd触媒が活性を示さない100 ℃以下の低温域でのメタノール合成を著しく促進した。
詳しくは、→https://www.titech.ac.jp/news/2023/066478
2023-04-15 | Posted in 研究情報 |