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環境NGOのFoE Japanと地球・人間環境フォーラム、クリーンウッド法見直しへの提言発表。 違法リスクの高い木材の排除へ(2023.2)

 国際環境NGO FoE Japanと地球・人間環境フォーラムは、「クリーンウッド法見直しへの提言~違法リスクの高い木材を日本の市場から排除するために~」と題した声明発表を行った。この発表には、2月22日現在、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)、ウータン・森と生活を考える会(Hutan Goup)、サラワク・キャンペーン委員会(SCC)が賛同している。(以下要点)

 違法伐採問題は森林減少・劣化の重要な要因として、1990年代からG7サミット(主要国首脳会議)など国際的な場で長く議論されてきた課題で、特に木材を消費する需要側における対策の強化が重要視されている。森林減少・劣化は近年では、生物多様性保全の観点に加え気候変動との関連でも注目されている。違法伐採への対策は、気候変動対策に不可欠な森林保全の基盤と位置付けられる重要な課題だ。
 日本では違法伐採対策として超党派の議員立法で「合法伐採木材等の流通及び利用の促進に関する法律」(クリーンウッド法)が成立、2017年5月から施行されている。欧米豪などの他国では事業者に対して違法伐採のリスクの高い木材の取り扱いを禁じたうえで、リスク評価に基づく確認作業を義務付けるという規制手法をとっているのに対し、日本は合法伐採木材の利用を促進するというもので、事業者が違法リスクの確認をしなくても罰則などが課されず、違法伐採対策としての効果があるのか、疑問視をしてきた。
 法律で規定された施行5年後の見直しのための検討を進めた農林水産省(林野庁)など所管官庁は「クリーンウッド法の5年後見直しについて(とりまとめ)」を2022年12月に示したが、このとりまとめでは、川上・水際の事業者(第一種木材関連事業者)に合法性確認、情報提供および記録保存を義務付け、その義務違反に対しては一定の罰則を適用すること、さらに一定規模以上の第一種事業者による合法性確認等の実施状況を政府が把握することなどを盛り込んだクリーンウッド法の改正案を2023年の通常国会に提出することが打ち出されている。
 第一種事業者への合法性確認等の義務化は、消費国の違法伐採対策としては不可欠な要素であり、日本でも導入されたことを歓迎するが、日本の木材市場から違法リスクの高い木材を取り除き、違法伐採対策を強化していくためには、今後議論される法案や関連省令等の内容やその運用を注視していく必要があると考える。
 そこで、サプライチェーンを通じて世界の森林に影響を及ぼす日本における木材等の利用のあり方に関心を持つ私たち環境団体は、真に違法伐採木材を日本の市場から排除することができる法律とすべく、改正案の閣議決定に先立ち以下を提言する。
【提言の骨子】
1.違法リスクの高い木材の日本市場への流入を阻止する姿勢をより明確にする
2.合法性確認等の義務対象となる事業者を政府が補捉する
3.事業者が行う合法性確認(デュー・デリジェンス:DD)の判断基準を政府が示す
4.合法性の定義と範囲を明確にする
 ●伐採に関する権利
 ●伐採に関する税金等の支払い
 ●生物多様性や自然環境の保全
 ●土地や林産物の利用等に関する第三者の権利
 ●貿易及び関税                                                                    5.事業者が合法性確認等の実施状況を自ら公表し、外部評価を受けられる仕組みを導入する                     6.「合法性確認に至らなかった木材」の取り扱いを減じる策を講じる
7.クリーンウッド法における合法性確認と合法木材ガイドラインを整理する
8.業界団体の役割を正式に位置づけ、中小規模の事業者による合法性確認(DD)実施を後押しする

詳しくは、→https://foejapan.org/issue/20230221/11654/                                               関連情報→https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/goho/pdf/2-4minaosi01.pdf

2023-02-27 | Posted in トピックス |