トピックス,エネルギー編

JFEエンジニアリングと大阪ガス、ケミカルルーピング燃焼原理用いた電力・水素・CO2同時製造技術の実証試験開始。(2025.6)

 JFEエンジニアリング㈱が大阪ガス㈱と共同で進めているカーボンニュートラル化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術開発について、このたび国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電基盤技術開発/CO2分離・回収型ポリジェネレーションシステム技術開発」の助成事業に採択された。

 本事業は、ケミカルルーピング燃焼技術を用いてバイオマスや有機廃液などから水素・電力・CO2を同時に製造するプロセスの実証試験に、大阪ガスと共同で取り組むもの。なお、バイオマスに代表される固体燃料を直接反応器に投入し、電力・水素・CO2を同時に製造するプロセスの実証試験は世界初の取り組みとなる。
 ケミカルルーピング燃焼技術は、バイオマスや、半導体・化学製品製造の際に発生する有機廃液などを燃料にし、空気中の酸素を用いずに、酸化鉄などの金属酸化物中の酸素を使って燃焼させる技術であり、燃焼排ガス中に空気由来の窒素や窒素酸化物が混入しないため、容易に高純度のCO2を分離・回収できる特徴を有する。
 さらに、燃料との反応により一部の酸素を失った金属酸化物は、空気と反応してクリーン電力発電用蒸気に利用できる高温熱を、水と反応してバイオマスや有機廃液由来のクリーン水素を生成することが可能である。この工程により金属酸化物は燃料との反応前の状態に戻り、新たに燃料を投入することで、再び一連の反応を繰り返す。

事業スキーム図

詳しくは、→https://www.jfe-eng.co.jp/news/2025/20250627.html

 

2025-06-29 | Posted in エネルギー編, トピックス |