研究情報
温泉に生息の微細藻類に注力のガルデリア、荒川化学工業と新日本電工から4億円資金調達、業務提携(2025.3)
㈱ガルデリア(東京都中央区)は、荒川化学工業㈱および新日本電工㈱から、J-KISS(新株予約権型投資契約)を活用して総額4億円の資金調達を完了し、業務提携を推進することに合意したと発表した。
同社は、温泉に生息する微細藻類「Galdieria(ガルディエリア)」の研究開発を通じて、環境、食糧、サーキュラーエコノミー推進といった地球規模の社会課題の解決を目指している。
Galdieriaは、高温・高酸性といった極限環境下でも生育可能で、細胞表面には貴金属を選択的に吸着する能力を持つことから、都市鉱山や工場廃液からの貴金属リサイクルにおける革新的技術として期待されている。同社は、最初の事業の柱として、国内5000億円以上の市場規模を有する当該市場への本格参入を目指す。
さらに、Galdieriaの高い栄養価と生産性を活かした食品開発にも挑戦しており、大豆を凌駕する、プラントベースの良質なタンパク質や、グリコーゲン、抗酸化物質などを含むこの藻類を活用することで、世界規模で深刻化する「タンパク質危機」に対する現実的な解決策を追求している。
今回の業務提携により、新日本電工とは貴金属回収分野、荒川化学とは内容物応用分野において、各社の強みを結束し、事業開発の更なる加速、持続的な成長を推進していく考えだ。
2025-03-06 | Posted in 研究情報 |