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産機工、SAF普及の産学連携コンソーシアム「J-BAS」創設。ソルガム由来国産バイオエタノール製造ベースに(2026.4)
2026年4月7日、一般社団法人日本産業機械工業会(JSIM)は、SAF(Sustainable Aviation Fuel)の供給拡大とカーボンニュートラル社会の実現に向け、ソルガムを原料とした安価なバイオエタノール国産製造プロセスの構築を目的とする産学連携コンソーシアム「J-BAS(Japan Bio Alcohol from Sorghum」を創設したと発表した。
<J-BAS創設の背景>
現在、航空業界は世界的な脱炭素化の潮流の中にあります。国際民間航空機関(ICAO)や国際航空運送協会(IATA)は、2050年までに二酸化炭素排出量を2005年比で半減させるという高い目標を掲げている。
この実現には、2030年までに使用燃料の10%をSAFへ移行することが不可欠であり、日本政府(国土交通省)も「本邦エアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換える」という明確な目標を策定した。
しかし、2020年時点の世界のSAF供給量は、ジェット燃料全体のわずか 0.03% にとどまっており、需給ギャップは依然として極めて大きい状況である。このギャップを埋めるためには、革新的な製造技術と安定的な国産供給体制の基盤づくりが喫緊の課題となっている。
<J-BASのミッション:ものづくりの視点でバイオエタノール製造を再構築>
J-BASは、従来のバイオエタノール製造プロセスを「ものづくり」の視点から再構築し、プラント実証や商用化につながる技術開発の確立に注力する。具体的には、以下の2つを重点領域として取り組む考えだ。
① エンジニアリング技術の統合
原料粉砕・輸送、熱回収、反応制御、膜分離、蒸留、そしてプラント構築に関わる国産の産業機械技術をパッケージ化し、最適な製造プロセスの確立に向けて総合的に検討する。
② 製造プロセス全体の最適化によるコスト低減
単一の技術開発にとどまらず、製造プロセス全体を一つのシステムとして最適化することで、国産バイオエタノールの低コスト化を目指す。
その他、J-BASでは、エンジニアリングの統合および製造プロセス全体の最適化を検討する。あわせて、国産酵素の活用、原料作物としてのソルガムの特性の整理、将来の実証・商用化を見据えたスケール検討などについても、技術開発を支える補完的な要素として検討を進める。これらの詳細については、今後の検討状況に応じて整理し、適宜情報発信していく予定。
なお、プラント実証や商用化は、将来的に別組織・別フェーズでの実施を想定しており、J-BASはその基盤となる技術開発を担う。
<今後の展望>
J-BASは、基礎研究から実証フェーズにつながる技術的要素の確立を産学連携で推進し、将来的な商用化に向けた準備段階を支えます。本コンソーシアムは、当工業会所属の主要産業機械メーカーに加え、バイオテクノロジーやプロセス工学を専門とする複数の大学研究室が参画し、日本の新たなバイオエタノール産業の基盤形成に貢献していく。今後の活動拡大に向け、本取組に賛同いただける関連団体および製造企業の参画を広く募集していく考えだ。
詳しくは、→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000181272.html
関連情報(木村化工機J-BAS参画)→https://www.kcpc.co.jp/application/files/1217/7517/7909/press_release_20260406.pdf
