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米・LanzaTech、CO2をイソプロパノールへ変換開発。300万ドルのエネルギー省助成金獲得(2024.10)
炭素リサイクル企業である米国のLanzaTech Global, Inc.は、米国エネルギー省(DOE)の化石エネルギー・炭素管理局 (FECM) から、炭素管理の優先事項を推進するための2,900万ドルの広範な投資プログラムの一環として、300万ドルの助成 金を獲得した。LanzaTechのプロジェクトADAPT (先進的な生産技術による脱炭素化の加速)は、CO2を環境に配慮した経済的に価値のある製品に変換するというFECMの優先事項に対処するために選ばれた。
LanzaTechのプロジェクトADAPT は、パイロット規模でイソプロパノールを生産するためにCO2を原料として使用する同社の既存の能力を基盤とし 、次の主要な重点分野においてプロセスとプラットフォームを進化させることを目指している。
■原料利用の多様性: CO2を含むさまざまなガス混合物を処理するプラットフォームの能力を強化
■微生物株の最適化:高度な遺伝子編集技術を採用し、イソプロパノールやその他の一般的な化学物質を製造するためのカスタマイズされた微生物生産株を開発する
■コストと効率の改善:エンドツーエンドのプロセスを改良して、コスト効率、効率、堅牢性を高める
イソプロパノールは、洗浄剤などのさまざまな日常製品に使用される一般的なアルコールであり、プロピレンバリューチェーンの前駆体でもある。包装、医療用品、自動車製品など、さまざまな用途の構成要素であるプロピレンは、2030年までに1,500億ドル、1億8,000万トンに近づくと予測される需要市場を持っている。重要なのは、イソプロパノールの生産は、化石炭素ではなくリサイクルCO2から生産すると、GHGを200%以上削減できる可能性 があり、非化石の商業生産経路は現時点では存在しないことである。