研究情報
九大とブリヂストン、福岡バイオコミュニティ事業一環で、グアユール生産性向上の研究開始(2024.6)
国立大学法人 九州大学は、福岡バイオコミュニティ事業の一環として、㈱ブリヂストンと共同でグアユール由来の天然ゴム生産性向上に寄与する研究を開始した。 グアユールは、生育地が熱帯地域に偏在し病気や気候変動の影響を受けやすいパラゴムノキとは異なり、乾燥地帯で栽培できることから、天然ゴムの多様化原料として供給源の多様化だけでなく、乾燥地帯緑化への貢献も期待できる。本プロジェクトでは、グアユールから収穫できるゴム量を向上する方法の研究や、ゴム収穫量に優れる品種改良に関する技術開発を行うことで、実用化を目指す。
福岡バイオコミュニティは、内閣府が「バイオ戦略」に基づき認定する地域に応じた特色あるバイオ分野の取り組みを展開する地域バイオコミュニティの一つ。2021年6月に国のバイオ戦略に基づいた「地域バイオコミュニティ」第1号の認定を受け、2022年7月には中核組織として「福岡バイオコミュニティ推進会議」を設立している。福岡県と久留米市が連携し、久留米市を中心にバイオテクノロジーを核とした新産業・バイオベンチャーの創出や、バイオ関連企業・研究機関等の集積したバイオコミュニティの形成を目指している。
ブリヂストンは、久留米市で創業し市内に生産拠点を有する企業であり、社外パートナーとの”共創”を軸にパラゴムノキから得られる天然ゴムの多様化原料として期待されているグアユールのビジネスモデル探索を推進している。これまでも九州大学はブリヂストンと共同研究を行っており、両者ビジョンの実現に向けた顕在・潜在課題の解決に取り組んできた。 今回は本学とブリヂストン、福岡バイオコミュニティの三者で行う新たな共同研究。それぞれの強みを組み合わせた共創によるイノベーションにより、バイオ分野やサステナビリティ領域での連携や未来起点のテーマ探索等を通じた、社会の顕在・潜在的課題の解決に取り組んでいく考えだ。
詳しくは、→https://www.kyushu-u.ac.jp/f/57760/24_0627_02.pdf