研究情報

東京ガス、高効率触媒探索技術を有する米・H2Uテクノロジーズ社への出資および協業(2024.7)

 東京ガス㈱は、このたび、100%出資子会社であるアカリオ・インベストメント・ワン社を通じ、PEM形水電解装置の低コスト化に向けて、独自の高効率な触媒探索技術を有する米スタートアップ企業H2U(エイチツーユー)テクノロジーズ社(H2U社)に、日本のエネルギー企業として初めて出資するとともに、同社との協業に向けた基本合意書を締結した。

 脱炭素社会の実現に向け、世界中で水電解装置の開発が進んでいる。その方式の一つであるPEM形水電解方式は、電極に非常に高価かつ供給量が限定的なレアメタルの一種であるイリジウムを使用しており、低コスト化のためには、その代替としての安価でレアメタルを用いない新規触媒の開発が急務となっている。

 東京ガスは、H2U社と2023年2月より、低コストで高性能な非イリジウム触媒の共同開発を開始している。両社の取り組みとして、1年で2万個程度の触媒サンプルを合成し、性能と耐久性の評価を行うとともに、蓄積した評価データベースをもとにAI(人工知能)を用いた探索を行ってきた。
 本出資および協業を通じて、新規触媒探索の対象範囲を広げてより高性能な触媒探索を行う。非イリジウム触媒の水電解装置への実装を加速させ、安価な水素製造コストの早期実現を目指す。

<触媒を評価している様子と共同開発で選定した触媒>

詳しくは、→https://www.tokyo-gas.co.jp/news/press/20240701-01.html

 

2024-07-04 | Posted in 研究情報 |