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日立造船G、イタリアでバイオメタン供給事業を展開。 家畜糞尿・農業副産物を原料として (2023.9)
日立造船㈱の100%子会社で、ごみ焼却発電プラントや再生可能ガスプラントの設計、建設、保守、運営などを手がけるHitachi Zosen Inova AG(スイス:HZI)は、このほど、イタリア北西部の都市ピアンフェーイ(ピエモンテ州クーネオ県)において、20年間のバイオメタン供給事業を行うことを決定したと発表した。なお、プラントの建設および運営業務は、HZIの100%子会社であるHitachi Zosen Inova Schmack GmbH(ドイツ)が請け負い、2025年初めの稼働開始を目指す。
本件では、HZIはバイオガス事業のために設立されたSPC(特別目的会社)であるBBV Biomethane Societa Agricola, Srlの全株式とプラント建設用地を取得し、バイオメタン供給事業を手がける。プラントの設計(Design)から資金調達(Finance)、建設(Build)、所有(Own)、運営(Operate)までをHZIグループが一貫して行うDFBOO方式での事業となり、HZIが自社保有・運営するバイオガス施設は、米国、スウェーデンに次いで3件目となる。
本プラントでは、HZI Schmack GmbHが所有する湿式メタン発酵技術が用いられ、家畜の糞尿や農業副産物(野菜残渣、果物残渣など)、カカオ豆残渣、もみ殻などの有機性廃棄物からバイオガスが生産され、HZIのグループ会社であるHitachi Zosen Inova BioMethan GmbH(ドイツ)のガス精製装置によって純度を高めた「バイオメタン」として既存インフラであるパイプラインを通じて供給が行われる。 本プラントの家畜糞尿や農業副産物などの処理能力は年間42,500トンで、純度を高めるためのガス精製装置(生産能力:最大400N㎥/h)のバイオメタン生産量は、年間約35GWhのエネルギー供給に相当。化石由来の天然ガスと比較した場合、約7,800トンのCO2削減効果となる。
詳しくは、→https://www.hitachizosen.co.jp/newsroom/news/assets/pdf/FY2023-50.pdf