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日立造船G、メタノール対応舶用エンジンの生産体制を整備。拡大する脱炭素需要に向けて(2023.9)

 日立造船㈱は、連結子会社で、今治造船㈱との合弁会社である日立造船マリンエンジン㈱(熊本県玉名郡長洲町:HZME)は、メタノールを燃料とした舶用エンジンの生産に向け、本社兼工場にメタノール供給装置などを設備投資することを決定したと発表した。

 船舶の主機関である舶用エンジンは、海運・造船分野におけるGHG削減に重要な役割を担っており、従来の重油焚きからLNG、メタノール、アンモニア、水素などの新燃料への転換が急務となっている。中でもメタノールは、アンモニアや水素と比べて取り扱いが容易であるため、LNGに次いでメタノール対応の舶用エンジンの開発が、舶用エンジンにおける世界最大のライセンサーであるMAN Energy Solutions SE(ドイツ:MAN)などを中心に進められている。

 同社は、MANからメタノールに対応した二元燃料テストエンジンを受注しており、HZMEが本社兼工場で製造や陸上試験による技術検証を行うが、本設備投資は同テストエンジンの陸上試験のためだけでなく、メタノール対応二元燃料エンジンの生産体制を整えるためのものである。 メタノール対応の二元燃料エンジンは、一部のエンジン型によっては既に実装されているほか、就航船に搭載されたエンジンのメタノール焚きへの改造や、新造船向けの発注も数多く計画されており、メタノール対応二元燃料エンジンの需要は世界的に拡大している。 また、グリーンメタノールを燃料とした場合、重油に比べ「Well to Wake」ベースでCO2排出量を90%以上削減でき、海上輸送のCN化や環境負荷低減に大きく貢献できる。 国際海事機関(IMO)は、国際海運分野からのGHG排出量を 2050 年に半減させ、今世紀中早期にゼロにすることを目指す「GHG削減戦略」を2018年に採択していたが、2023年7月には目標を大幅に引き上げ、2050年頃に実質ゼロを目指すことを新たに採択した。

詳しくは、→https://www.hitachizosen.co.jp/newsroom/news/assets/pdf/FY2023-42.pdf                     関連情報→https://www.hitachizosen.co.jp/newsroom/news/assets/pdf/FY2023-30.pdf

2023-09-21 | Posted in トピックス |