ニュース情報/政策関連
欧州委員会、再生可能エタノール輸入急増に監視措置導入。戦略的産業として対応要とePURE発表 (2023.9)
ePURE(欧州再生可能エタノール協会)は、欧州委員会は、戦略的に重要な位置づけにあるEU産業へのさらなる損害を防ぐための一歩として、複数の国からの燃料用再生可能エタノールの輸入について遡及監視措置を導入すると発表した。この決定により、EUへの燃料エタノール輸入量を3年間、綿密に監視することが可能となり、輸入増加に関連する脅威が現実化した場合に迅速かつ効果的な対応が促進されることになる。
EUへのエタノール輸入量は2021年から2022年にかけて80%以上増加し、最も多く輸入されているのはブラジル、米国、英国、ペルーであった。燃料用の再生可能エタノールの輸入は2021年から2022年にかけて45%増加し、2023年の最初の5か月間も同様の傾向が続いた。パキスタンが燃料輸入量では第4位にランクされており、輸入量の増加が最も高い。
EUエタノール市場は、ブラジルや米国の輸入価格より15%高いため、魅力的な市場となっている。EU競合企業の合計550万トンの過剰生産能力と相まって、EUの再生可能エタノール産業は、市場シェアを10%落とした。
「EUの再生可能エタノール産業は戦略的産業であり、気候変動への取り組み、輸送部門の脱化石化、エネルギー自立の推進、食料と飼料の安全保障の強化において重要な役割を果たしている」とePUREの事務局長デビッド・カーピンテロ氏は述べた。
2023-09-21 | Posted in ニュース情報/政策関連 |