トピックス,エネルギー編
スイス・Clariant Catalystsと中・上海電気、中国のグリーンエネルギー転換推進に向け提携(2025.7)
2025年7月29日、スイスに本社を置き、持続可能性に重点を置くスペシャリティケミカル企業のClariantは、エネルギー変換と新エネルギー用途開発を専門とする中国の上海電気(Shanghai Electric)の完全子会社である上海ボイラーワークスと、持続可能なエネルギーソリューションにおけるイノベーションを共同で促進するための戦略的提携契約を締結したと発表した。
両社はそれぞれの専門知識を結集し、中国におけるグリーンエネルギープロジェクトを推進する。この契約は、上海電気が中国吉林省淘南市に建設したバイオマスからグリーンメタノールを製造する新工場において緊密に協力し、成功した成果である。Clariantは、MegaMax触媒の供給に加え、年間5万トンの生産能力を持つこの工場の立ち上げに際し、現場での技術サポートを提供した。プロジェクト第2フェーズでは、年間20万トンのグリーンメタノールと年間1万トンのSAFの生産能力を備え、2027年に生産開始の予定である。パートナーシップ契約の正式調印式は先週、ドイツのフランクフルトにあるClariantイノベーションセンターで行われた。
Clariant副社長のGeorg Anfang氏は、「当社の高性能MegaMax触媒を用いてグリーンメタノールを生産している強力な一連の施設に、中国初のバイオマスからグリーンメタノールを製造する淘南工場が加わることを誇りに思う。中国はエネルギー転換のフロントランナーの一つとなりつつある。上海電力との戦略的提携は、クリーンエネルギー、化学品、燃料の生産における重要なイネーブラーとしてのClariantの存在感をさらに強化するであろう」と述べた。
上海電気の邱嘉友副社長は、「新プロジェクトの成功を誇りに思うとともに、当社の将来ビジョンを理解し、共有してくれるClariantとの戦略的提携を大変嬉しく思う。両社は力を合わせ、世界中のお客様のために卓越した持続可能なエネルギーソリューションを開発していくことを楽しみにしている」と述べた。
この戦略的提携契約により、上海電気のプロセス能力とプラント設計能力がClariantの触媒専門知識と融合する。契約の範囲には、共同研究開発、エンジニアリング設計サービス、化学機器の供給、そしてターンキーソリューションが含まれる。Clariantは、グリーンメタノール、e-メタノール、グリーンアンモニア、SAF、そしてガス精製のための豊富な知識と先進的な触媒を共有する。