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すかいらーく・ニチレイフーズ・TOWING・農林中金、インセッティングコンソーシアム設立(2024.8)

 ㈱すかいらーくホールディングス、㈱ニチレイフーズ、農林中央金庫、㈱TOWINGは、農業および食品バリューチェーンのカーボンニュートラル、ネイチャーポジティブへの移行に向けて、「インセッティングコンソーシアム」を設立するとともに、TOWINGの高機能バイオ炭を用いて創出されたクレジットを、業務提携先である農林中央金庫を通じて販売することとなったと発表した。

 社会がカーボンニュートラル、ネイチャーポジティブに向かう中、食品バリューチェーンに関係する企業においては、直接的なGHG排出のみならず、間接的なGHG排出(SCOPE3)であるバリューチェーン上のGHG削減への取組みが重要な課題となっている。その中でも特に食品企業においては、農業生産現場のGHG排出削減が難しい課題となっている。

 農業生産現場をバリューチェーン上にもつコンソーシアムメンバーは、その課題を解決するためにTOWINGの高機能バイオ炭「宙炭(そらたん)」に着目した。「宙炭」とは、国内で発生した植物残渣や食品加工残渣などを炭化したバイオ炭(多孔体)に、独自スクリーニングした土壌微生物を付加した農業資材(土壌改良資材)。
 
 農業生産現場でのカーボンニュートラル、ネイチャーポジティブを進めるにあたってはこういった新技術が重要であるとともに、その技術をバリューチェーン全体で支援していく仕組みが肝要であり、今回コンソーシアムとして宙炭を用いて初めて発行された農業クレジットを、農林中央金庫の媒介により共同購入となった。

 カーボンオフセットとカーボンインセッティングの違いは、GHG 削減行動をバリューチェーン上のどこで行うかという点にある。カーボンオフセットは、自社のバリューチェーンの外で行われたGHGの削減・吸収活動に資金提供することで、自社の排出量を埋め合わせる仕組みだ。一方、カーボンインセッティングは、自社のバリューチェーンの中でGHG削減に取り組むことで、その効果をバリューチェーン全体で享受する仕組みである。 カーボンインセッティングの概念は「SBTi Net Zero Standard」にも記載されており、世界的にも注目を集める取組みだ。例えば、食品関連企業のカーボンインセッティングは、自社のサプライヤーである農業者やステークホルダーである地域社会とのレジリエンスを強化し、長期的に農業者のサステナブルな農法への移行を支援することを通じて、バリューチェーン全体でのトランジションを促すことができる。

詳しくは、→https://www.nochubank.or.jp/news/news_release/uploads/2024/「インセッティングコンソーシアム」設立について.pdf

 

2024-08-31 | Posted in トピックス |