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住友林業、豪州で植林および炭素クレジット創出事業へ初進出。需要高まる針葉樹植林へ(2024.2)

 住友林業㈱の100%子会社Sumitomo Forestry Australia Pty Ltd.(豪州 ビクトリア州メルボルン:SFAU社)は1月31日にSFA Nature Based Solutions Unit TrustおよびSFA Nature Based Solutions Pty Ltd(合わせてSFA-NBS社)を設立した。今後同社を通じ豪州で植林および炭素クレジット創出事業を新たに開始すると発表した。
 SFA-NBS社は2月19日にビクトリア州東部Gippslandエリア(メルボルンから東に270km)にある957haの新規植林用地を購入した。同国で住宅建築用材として需要がある針葉樹を植林し、森林および製材品が空気中のCO2を吸収・固定する機能を活かして炭素クレジットの創出を目指す。

 豪州では2011年に制定したCarbon Credits (Carbon Farming Initiative) Act 2011に基づき豪州国内の炭素クレジットACCUs(Australian Carbon Credit Units)の創出・売買の制度が整備されている。Scope1排出量が多い企業に対し排出上限を設け、超過分はクレジットによるオフセット義務が課される。2023年3月からは政府により排出上限がさらに厳格化されることが決まるなど環境規制の強化が進んでおり、炭素クレジットへの需要が高まる見込み。木造を中心とした住宅需要は中長期的な人口増加によって拡大が見込まれる一方、針葉樹の新規植林面積はこれまで限定的となっていることから、住宅建築用材として使用される針葉樹製材の供給拡大が期待されている。

 住友林業グループは、2030年までの長期ビジョン「Mission TREEING 2030」では住友林業のバリューチェーン「ウッドサイクル」を回すことで、森林のCO2吸収量を増やし、木造建築の普及で炭素を長期にわたり固定し、自社のみならず社会全体の脱炭素に貢献することを目指している。

 住友林業は、2008年に豪州の戸建住宅事業へ参入し、2023年には全豪住宅着工数ランキングで3位相当まで規模を拡大している。さらに2021年にはメルボルンで最高層の15階建木造オフィス開発事業に参画するなど、住宅・不動産開発分野に強みを持っている。またニュージーランドでは約3.6万haの森林を保有・管理しており、豪州でもその知見を活かしていく。今後は同事業の規模拡大の可能性について検証を進め、豪州での「ウッドサイクル」の実現を目指し、脱炭素化への取り組みを加速していく考えだ。

詳しくは、→https://sfc.jp/information/news/2024/2024-02-29.html

 

2024-02-29 | Posted in トピックス |