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住友化学、三井化学、丸善石油化学3社連携で、京葉臨海コンビナートでの脱炭素へ検討開始(2023.2)
住友化学㈱、丸善石油化学㈱、三井化学㈱は、千葉県の京葉臨海コンビナート内において、カーボンニュートラルの実現に向けた検討を共同で進めるための覚書を締結したと発表した。これにより、3社が連携して温室効果ガス(GHG)排出量削減を目指した原燃料転換などの取り組みについて検討を開始する。
化学産業は、日用品や半導体向けの材料など、人々の生活に欠かせない素材を提供している。一方、それらを提供する過程で、多くの化石資源やエネルギーを使用するため、2020年度の日本のCO2排出量は、産業部門のうち化学産業が約15%を占めており、政府が掲げる2050年カーボンニュートラル達成のためにも、化学産業が果たすべき役割は大きい。具体的には、製造時のGHG排出抑制のためにカーボンフリー燃料に転換することや、石油由来のナフサからの原料転換に向けた炭素資源循環技術の開発・実装などが求められている。これらを迅速かつ効率的に進めるにあたり、日本最大級の素材・エネルギー産業の集積地である京葉臨海コンビナートでは、個社の取り組みだけでなく、企業間の連携の必要性が高まっている。
このような背景の下、京葉臨海コンビナートに拠点を有する上記3社は、カーボンニュートラルに向けた検討を共同で実施する。例えば、原料の多様化に向けて、石油資源に代わるバイオマスの活用や、新規ケミカルリサイクルおよびマテリアルリサイクルのプロセス開発・実装を目指すとともに、バイオマス原料の確保や廃棄物の回収に関する検討を進める。また、ナフサ分解炉などの製造設備の燃料転換およびそれに付随するインフラの整備に関する検討も行う。
これらの取り組みについては、3社に限定することなく、千葉県が主導する「京葉臨海コンビナートカーボンニュートラル推進協議会」などを通じて、関連する自治体や企業との連携も視野に推進していく考えだ。
詳しくは、→https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2023/2023_0213.htm