研究情報
次世代農業開発・あゆち、年6回収穫も可能な水耕稲作「みずのゆめ稲」でコメの生産実証成功。 (2025.6)
㈱あゆち(兵庫県宍粟市)は、完全無農薬・多段式・短期収穫を可能にする水耕栽培技術を開発し、新品種『みずのゆめ稲』によるコメの生産に成功した。草丈15~20cm・栽培期間約2ヶ月という超矮性・早生型の特性を持ち、省スペースでの高密度栽培が可能。LED波長制御や独自の液肥配合などにより、これまで困難とされた室内での稲の安定栽培を実現した。今後の完全な商品化にはさらなる検証が必要であるが、「田んぼ不要」の主食生産モデルとして、都市部や砂漠、寒冷地など、これまで稲作が難しかった地域でも生産が可能となる未来が見えてきた。食料安全保障の課題解決に向け、次世代の主食インフラとして期待されている。

イメージ図
『みずのゆめ稲』は、同社が長年にわたり育種・研究を重ねてきた、草丈15~20cm・栽培期間約2ヶ月の超矮性・早生品種です(品種登録出願中)。この特性により、野菜のような多段式の水耕栽培が可能となり、狭小空間でも高密度かつ無農薬で、最大年6回の収穫(6期作)を目指すことができる。
今回の実証では、閉鎖型施設内において、独自設計の栽培槽・LED照明・液肥配合を活用し、農薬を一切使わず安定した育成と収穫を実現した。従来の「田んぼ」に依存しないこの技術は、災害・気候変動・インフラ未整備・戦時下など、さまざまな不安定な環境下でも稲作を可能にし、世界的な食料問題に対応する新たな主食生産モデルとして注目されている。
今後は、環境制御技術の最適化や品種特性の解析をさらに進め、より確実かつ持続可能な量産体制の構築を目指していく考えだ。
詳しくは、→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000163559.html
→https://www.ayuchi-mizunoyume.com/