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「アジアCCUSネットワーク」 アジアでのCO2回収・利用・貯留に向けて始動 (2021.6)
東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)と経済産業省は、2021年6月22日、23日に「第1回アジアCCUSネットワークフォーラム」をオンラインで開催した。同フォーラムにおいて、6月22日、梶山経済産業大臣は、13カ国の加盟国(ASEAN10カ国、豪州、米国及び日本)と、100社・機関を超える企業、研究機関、国際機関等が参画し、アジア全域での二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)活用に向けた知見の共有や事業環境整備を目指す国際的な産学官プラットフォーム「アジアCCUSネットワーク」の立ち上げを発表した。共同研究・調査の紹介やCCUSへの投融資活性化に向けた議論が行われ、アジア全域での二酸化炭素回収・利用・貯留(CCUS)開拓に向けた作業が始動した。
こうした動きには、主要な国際機関の次のような予測が背景にある。国際エネルギー機関(IEA)によると、CCUSは世界全体をネットゼロ排出の経路にのせるために、2050年までに世界全体の累積削減のうち10%以上の貢献量が推計されている。グローバルCCSインスティチュートによれば、ASEAN各国にはそれぞれ100億トンを超える貯留可能容量があるとされている。また、6月21日にIEAが新たに公表した特別報告書「東南アジアにおけるCCUSの機会(The opportunity for CCUS in Southeast Asia)」では、今後も化石燃料の需要が残る東南アジア地域において、CCUSが果たす役割は大きく、2030年では約3500万トン、2050年では2億トン超の回収量が必要と見込まれており、このレベルを達成するためには、2030年までに毎年10億米ドル超の投資が必要とされている。
詳しくは、→https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210622005/20210622005.html
→https://www.asiaccusnetwork-eria.org/
→https://www.iea.org/reports/carbon-capture-utilisation-and-storage-the-opportunity-in-southeast-asia