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丸紅、デンマーク・AquaGreen社へ出資参画。下水汚泥の効率的乾燥・分解でバイオ炭生成(2024.7)

 丸紅㈱は、下水処理の過程で発生する下水汚泥などの湿潤バイオマスを乾燥・熱分解し、バイオ炭を生成する技術を有するデンマーク王国のAquaGreen Holding ApS(AquaGreen社)の株式を第三者割当増資により取得することに合意したと発表した。

【AquaGreen社の提供する設備】
 下水処理の過程で排出される有機性廃棄物である下水汚泥は、従来、堆肥化、直接または焼却処理後の埋立てすることにより処理されているが、近年、処理費用の高騰や下水汚泥に含まれるPFASによる健康被害の懸念、温室効果ガス排出削減への課題から、各国で処理方法の見直しが行われている。日本においても、環境省が発表している「地球温暖化対策計画」の中で、下水汚泥の処理や省エネ・創エネ対策の推進などにより、下水道分野で2030年度までにGHG排出量を208万t削減(2013年度対比)することを目標として掲げている。

 下水汚泥処理技術の一つである乾燥・熱分解技術は、下水汚泥に含まれるPFASやマイクロプラスチック、重金属などの有害物質の除去が可能である上、乾燥・熱分解により生成したバイオ炭に炭素を固定することでGHG排出削減にもつながる有望な技術であるが、下水汚泥は含水率が高く、熱量も低いために補助燃料が必要となり、コストが見合わないことから普及が進んでいなかった。AquaGreen社は、補助燃料を使用せず、下水汚泥の熱量のみで乾燥・熱分解を可能とする技術の開発・商業化に世界で初めて成功し、従来型下水汚泥処理と比較し約80%のGHG排出削減、および運営コストの大幅削減を達成している。AquaGreen社は既に納入実績を有する北欧をはじめ欧州での販売を開始しており、丸紅は、AquaGreen社の技術が従来型下水汚泥処理の代替として普及することを目指し、主に日本、アジア、オセアニアへの販売促進を支援していく考えだ。

AquaGreen社の提供する設備

詳しくは、→https://www.marubeni.com/jp/news/2024/release/00046.html

2024-07-25 | Posted in トピックス |