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外務省、経産省、環境省3省、プラスチック汚染対策の条約策定交渉関連の「高野心連合」へ日本の参加を発表。(2023.5)
外務省、経済産業省、環境省は、5月26日、フランス・パリにおいて、プラスチック汚染対策に関する条約策定に向けた政府間交渉委員会第2回会合(5.29~6.2)日が開催されるのに先立ち、同条約策定交渉に関する高野心連合(HAC:High Ambition Coalition to end plastic pollution)のイベントが開催され、日本から政府代表団が参加し、HACへの参加を発表した。なお、この連合は、2040年までにプラスチック汚染を終わらせるとの目標を掲げ、持続可能な水準のプラスチックの生産・消費、プラスチックの資源循環(リサイクル)の促進、プラスチックごみの適正管理等を追求する国家のグループ。ノルウェー王国及びルワンダ共和国が共同議長を務め、日本を含め現時点で55か国が参加している。
日本は、プラスチックの大量消費国及び排出国を含むできるだけ多くの国が参加する実効的かつ進歩的な条約の策定を目指し、昨年11月の政府間交渉委員会第1回会合に続き、先般日本が議長国を務めたG7サミットや気候・エネルギー・環境大臣会合等においても、関連の議論をリードしてきた。今回、54の国・地域が参加するHACの中でしかるべく議論に参画し、HACとしても生産から廃棄物管理までに至るプラスチックのライフサイクルの全ての段階において汚染対策に向けた取組を促し、各国の状況とその有効性を含む社会経済的影響を考慮に入れ、できるだけ多くの国が参画する実効的かつ進歩的な条約の策定に貢献をすることが重要であると考え、HACに参加することとなった。
詳しくは、→https://www.meti.go.jp/press/2023/05/20230526005/20230526005.html
国連環境計画(UNEP)は、上記のHACのイベントで行われたInger Andersen事務局長のスピーチについて、リリースを行った。製品に含まれるプラスチックの削減、再利用、循環を容易にするための再設計の推進、リサイクルポリマーをバージンプラスチックよりも安くするためのインセンティブの提供、プラスチックに代わる持続可能な代替品研究開発の支援、廃棄物管理インフラの構築、廃棄物収集者や弱い立場にあるコミュニティに仕事と安全で健康的な環境の確保、小さな島嶼国や発展途上国の海岸に到着するプラスチックごみの確実な処理、グローバル・サウスに団結を示し、財源を提供する法的拘束力のある手段、しくみの確立等について述べた。
詳しくは、→https://www.unep.org/news-and-stories/speech/calling-ambitious-plastic-pollution-deal