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米・ADMとTallgrass社、ネブラスカ州・バイオエタノール製造施設でCO2回収~貯留PJ開始。世界最大規模(2025.11)
自然からの革新的ソリューションで世界をリードする米国のADMは11月10日、ネブラスカ州コロンバスのトウモロコシ加工複合施設で新たな炭素回収・貯留プロジェクトの操業を開始した。これにより、同複合施設は世界最大のバイオエタノール炭素回収施設となった。
このプロジェクトでは、Tallgrass社の Trailblazer パイプラインを活用し、回収したCO2 をコロンバスにある ADM 社のエタノール工場からTallgrass社の東ワイオミング隔離ハブに輸送し、地下深くに安全かつ永久的に貯蔵する。
トレイルブレイザー・パイプラインは、かつて400マイルの天然ガス輸送ラインであったが、ワイオミング州、コロラド州、ネブラスカ州を横断し、年間1,000万トン以上のCO2を輸送することが可能である。これは、200万台以上の乗用車を道路から排除することに相当し、 3州で登録されている自動車の総数の約25%に相当する。このプロジェクトの一環として、Tallgrass社は、土地所有者からの自主的な地役権のみを利用して、ADMの施設とパイプラインシステムを接続する横線も建設した。
ADMは10年以上にわたりCCS業界のパイオニアとして活躍しており、今回のプロジェクトはその専門知識をさらに拡大するものである」と、ADM北米社長のChris Cuddy氏は述べている。「CCSは、事業の脱炭素化と低炭素原料に対する世界的な需要への応用という当社の戦略において重要な位置を占めている。コロンバスのような施設で革新的なソリューションを見出すために、Tallgrass社と協力できることを誇りに思う。これは、業界にとって、そしてCCS技術の未来にとって、非常に刺激的なプロジェクトである」
「このプロジェクトは、地域に根ざすことで世界への影響が生まれることを証明している」と、TallgrassのCO2事業開発・創出部門プレジデント、Alison Nelson氏は述べている。「ADMと共にこのマイルストーンを達成できたことを誇りに思う」
